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電気刺激による味覚提示・増強に関する研究
 炭酸飲料の魅力は飲料中に含まれている炭酸による清涼感や爽快感です。 しかし炭酸飲料は開封後、時間の経過とともに、炭酸ガスが抜けていくことで炭酸の刺激が弱まり、清涼感や爽快感が失われてしまいます。 そこで開封後の炭酸飲料に対して、電気刺激を加えることで炭酸の刺激を増幅し、時間経過によって失われた清涼感や爽快感を補完することができると考えています。 また、微炭酸の炭酸飲料においても同様に電気刺激を加えることで、炭酸による刺激を自分好みの刺激にコントロールできるといったことも期待されます。
 私たちの研究室では人体に電気刺激を提示する研究に取り組んでいます。提示方法としてはPCより電流量や周波数といったパラメータの調整を行い、 信号発生器を通して入力信号を生成し、電気刺激生成回路を通して出力された電流を刺激提示部位に提示しています。 本プロジェクトでは、それを人間の味覚に適用した電気味覚システムの開発・評価を行っています。 具体的には炭酸飲料の刺激増幅に着目し、電流量や周波数といったパラメータを変化させた際に生じる炭酸刺激の変化に関する調査を行っています。
 私たちが日常生活で飲料を飲む際にコップを使用することが一般的であることから、私たちは電気刺激を提示可能なコップ型デバイスの開発にも取り組んでいます。 具体的には、コップ型インターフェイスと電気回路の作成に取り組んでいます。コップ型インターフェイスは3Dプリンターで製作したものを用いています。 電気回路作成においては、外部からの接続を減らし、電気刺激生成や電源電圧生成のための回路などをコップに内蔵できるように小型化した回路の設計・作成に取り組んでいます。